知らず知らずのうちにプライベートを他人に知られてしまう盗聴被害。
盗聴器と言われるとオフィスやホテルなどに仕掛けられているイメージが強く、まさか自分がと思われる方も多いかもしれませんが、実は一般家庭で最も多く発見されているのです。実際に盗聴器が発見された場所の3分の1程は一般家庭とのデータもあり、この盗聴被害というものは、現代では誰にでも起こりうる身近な問題となっています。
そういった背景から、自身の周りの出来事から盗聴されているかもしれないと不安を抱えた方や年頃の娘さんがいるご両親などからプロフェッショナルである探偵や専門業者に盗聴器発見の調査を依頼される事があります。
こういった被害の中には元パートナーやストーカーにより直接対象者を狙ったもの以外にも、本来ターゲットではなかったにもかかわらず被害を受けてしまう事もあります。
今回は娘さんを心配されたご両親の依頼により、そのような二次被害を防ぐ事が出来た事例についてご紹介したいと思います。
※こちらの記事は実際の事例に基づいて構成しておりますが、プライバシー保護・個人情報保護のため脚色を加えております。
今回の依頼者は春から大学に通われる娘さんのいるご両親でした。
依頼者の娘さんは他県の大学進学のためにご両親の元を離れ、一人暮らしを始める事になっていました。しかし、ご両親にはある不安があったのです。以前、お父様の知り合いの会社でオフィスに盗聴器が仕掛けられていた事があったそうです。
実際に身近で盗聴の被害があった事や娘さんが住む所は女子学生や若いOLさんが多く入居しているマンションであったため、盗聴器が仕掛けられていないだろうかと不安に思われたそうです。大切な一人娘には何の不安もなく、新たな生活を送ってほしい。
もちろん何もないに越したことはないが、念のため盗聴器などがないか調査して欲しいというご依頼でした。また、マンション周辺の治安などについても知りたいとのご要望もありました。
そんなご両親からの依頼の元、私たちは調査を開始しました。
まずは治安についてですが、マンションには数ヶ所に防犯カメラが設置され、入口には暗証番号と鍵によるロックがあるセキュリティが厳重なマンションであり、最寄り駅やその周辺環境についても不審者情報などもなく、特に治安に問題のある所ではありませんでした。
次にマンション内の盗聴器の調査を開始。順番に調査を進めていきましたが部屋の中などには盗聴器や盗撮機が仕掛けられている様子はありませんでした。
しかし、最後に向かったロフトで微弱な電波を感知、慎重に電波の発信源を探ると三角タップのコンセントを発見。三角タップのコンセントを外して調べた結果、盗聴器があったのです。
しかし、娘さんが住む予定の部屋はまだ引っ越しの荷物なども入れておらず、出入りしていたのは大家さんや不動産会社の方のみでした。
そこで、念のため前の入居者について調べを進めた結果、その部屋に以前住んでいた女性に対して女性の交際相手が仕掛けたものである可能性が高いことが発覚しました。
そして、その女性がこの部屋を引き払った際に盗聴器には気づかず、そのまま部屋に残されていた物だったのです。
後日、ご両親に調査結果をご報告すると「やはり事前に調査してもらって良かった」と安堵されたご様子でした。現在は安全だとわかった新しい住まいで娘さんは充実した大学生活を送っておられるそうです。
こういった盗聴器は電池式であれば電池が切れた時点で何も機能しなくなります。しかし、コンセント等の電力を供給するものに接続されている場合には半永久的に作動するため、今回のように自身がターゲットでなくても二次被害に繋がる可能性もあるので注意が必要なのです。
あなたの安心出来る生活とプライベートを守るため、これから新たな住まいへ引っ越す方はもちろん、現在お住まいの部屋についても、もしかしたら盗聴されているかもと気になる事がありましたら探偵に発見調査を依頼する事をオススメします。
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