何かおかしい～合鍵を作って家に侵入されたストーカー被害の事例～

被害に合われた方に恐怖を与えるストーカー。

その方法はつきまといや待ち伏せ、電話やSNSを利用した嫌がらせなど多岐にわたります。

またストーカーの正体も自身が見知らぬ人物だけではなく、身近な人が犯人であったという事も少なくありません。

今回は自宅に侵入されるなど元カノからストーカー被害を受けたある男性の事例についてご紹介したいと思います。

※こちらの記事は実際の事例に基づいて構成しておりますが、プライバシー保護・個人情報保護のため脚色を加えております。

今回の相談者Aさんはある食品会社に勤めておられました。

仕事中は他の部署との関わりは殆どなく、日に１~２度ほど製造している商品の状態などを軽く報告しにいく程度なので、休憩時間中など含めて会話する人間は同部署の人間同士になりがちだったそうです。

そんな中、Aさんの部署に一人の女性が配属されました。

Aさんより少し年上のその女性は細身でスタイルがよく、目鼻立ちもはっきりとした綺麗な人物でした。

日々の業務や休憩時間などにAさんと女性は話していくようになり、時には仕事以外での相談や愚痴なども話す間柄になったようです。

そのうちプライベートな話もするようになり、お互いに交流を通していくなかで仲が深まり、一線を越えた関係になりました。

そうして二人で同じ時間を過ごすようになり１年あたりが過ぎた頃、彼女の方から結婚についての話をされたそうです。

しかし、当時２４歳だったAさんは仕事にやりがいを感じ充実していた事もありますが、更に女性と深く付き合うようになり気付いた事がありました。

実は彼女はかなり束縛が強く、そういった仲になってからは朝起きてから１日３０回以上はメールや電話があり、他にも友達の女性の話やテレビでの女優の事を口に出しただけで人が変わったかのように声を荒げて注意される、常にどこで何をしているのかを把握しようするなど、最初のうちはそこまで自分を気に入ってくれているのかと嬉しさもあったそうですが、それが１年以上毎日続いたことで疲れてきてしまったといった事もあり、その申し出を断ったそうです。

しかし、そこでそのまま終わることはなく彼女は豹変し、私の何がいけないのか、他に女がいるのか等、外で多くの人がいるような場所にもかかわらず騒ぎ出したのを見て疲れてしまい、そのまま関係も絶ちたいと告げ別れることにしました。

その後もスマホの履歴画面には延々と彼女の名前が表示されていましたが、一切応答はしなかったそうです。

その事が原因かはわかりませんが、程なくして彼女は会社を辞める事になりAさんもほっとしたそうです。

しかしそのような出来事があって２週間程たった頃からAさんは生活の中で違和感を覚える事が増えてきたそうです。

出勤前に閉めたはずのカギが開いている、物の配置が微妙にずれているなど、１～２回であれば忘れていただけかもしれませんがそのような事が何度もあったそうです。

不安になったAさんは警察に相談しましたが、証拠不足や被害の大小の事もあり積極的な捜査はしてもらえなかったのです。

しかし、その後も同じような現象が続き悩んだAさんは探偵に依頼し犯人を突き止める事を決められたのです。

私たちはAさんが仕事に行かれている間アパート付近にて張り込みを開始しました。

すると程なく、一人の女性がAさんの部屋に向かっていく様子を確認。

扉から部屋に侵入し、目的を達したのかその後は駅の方向へ向かったので尾行を開始し犯人の素性などを調査しました。

ある程度予想はしていましたが、犯人はあの束縛の強かったAさんの元カノでした。

付き合いはじめた当時、自宅にて二人ですごされていた際に仕事の都合で家を空けなければならない事があり、一度彼女にカギを預けた事があったそうです。その際にAさんに黙って合鍵を作っており今回容易に侵入する事が出来たようです。