近年、社会において様々なハラスメントが問題となっています。
そういったものの中には、主に女性が被害を受けているセクハラだけでなく、立場が上の者が弱い者に圧力をかけるパワハラなども増えています。
今回は末端の社員からの訴えを受け、この許しがたい行為を明らかにするために行われた調査の事例についてお話したいと思います。
※こちらの記事は実際の事例に基づいて構成しておりますが、プライバシー保護・個人情報保護のため脚色を加えております。
今回の依頼者であるAさんはある会社で社長をしている男性です。先日、いつも通り仕事をしていると総務部長からある報告がありました。
なんでも営業課の課長が若手の営業部員であるBさんに対してパワハラをしているというのです。社内でそのような様子は見られないのですが、話を聞くとどうやら外回り中に行っているらしいとのことで、これが事実であれば見過ごせる話ではありません。
事情を聞いてみるとBさんはパワハラについて総務部の知り合いに相談し、そこから総務部長まで上がってきたそうです。総務部長も「営業部長に話したところで、握り潰される可能性が高いと思います」と思い当たる部分があるようで、おそらく営業部内では対応しきれない状態になっているのでしょう。 営業部の問題を総務部長が報告してきた理由もそのためでしょう。
このまま放置していれば、未来のある若手社員を潰してしまう事にもなりかねません。
事態を重く見たAさんは実態の把握と解決のため行動する事を決心しました。
しかしながら、外回り中にパワハラが行われているのであれば証拠を押さえるために誰かがぴったりとついて回らなければなりませんが、そのような能力と時間を持ち合わせている社員は残念ながらいないため外回り中の監視は困難でした。Bさんにボイスレコーダーを持たせるつもりですが、出来れば映像のもあった方がより効果的でしょう。
そこでAさんは探偵に内偵調査を依頼してパワハラの実態を調べる事にしたのです。
幸い営業課長の行動スケジュールは把握出来るので、それに合わせて尾行を行う事は可能です。
そして相談の結果、営業課長がBさんに同行する日をメインに外回り中の様子を探る事となったのですが調査の結果、壮絶なパワハラの実態が判明しました。
調査日はBさんの外回り時をメインとしていましたが、毎回Bさんが一緒というわけではなく時々他の社員が同行する事もありました。その際、営業課長はBさんおよび複数の営業部員に対してかなりのパワハラを行っていたのです。1時間近く「説教」をする事は当たり前で、その他にも胸倉を掴む、突き飛ばすというような暴力行為まで行っていたのです。「説教」の内容も罵詈雑言にまみれていて内容を聞いても仕事に関する注意などとはとても言えたものではありません。その様子は恐怖すら感じるようなものでした。
これらの証拠を見た時、想像以上の実態にAさんと総務部長は顔を引きつらせていました。
この問題はすぐに緊急の会議にかけられ、営業課長を問い詰めたところ青ざめた表情で非を認めたそうです。Bさんだけでなく複数の社員に行っていた事やその内容についての証拠を元に議論した末、営業課長は管理職には不適格であるとして降格処分となり、後に居心地が悪くなったのか自主退職したようです。さらに営業部長も実態を把握していながら自身の責任逃れのためにパワハラを見逃していたと判明し減給処分になりました。
会社として真摯に対応して、環境の改善がされた事もありBさんを含め被害にあっていた社員は今でも会社に残ってくれているそうです。
今回ご紹介した事例のような会社における問題、特に営業など社外での事は何かあっても目が届かず内勤の社員を含め中々発見する事や実態の把握は難しいかもしれません。
そのためもし、パワハラや職務怠慢などの報告があった際には早急に調査してきちんと問題の把握をする事が大切です。 ただ確実な証拠を押さえるために調査をしようと思っても時間や人員が限られている事もあるかと思いますので、ご協力が必要な時にはシークレットジャパン兵庫神戸本部にぜひご相談下さい。
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