相手とのトラブルから起こる騒音や落書きなどのいやがらせ。こういった中にはトラブルがエスカレートした結果、脅迫や暴力といった犯罪に発展してしまうケースも珍しくありません。直接的な暴力であればすぐに警察を呼ぶ事も出来ますが、犯罪かどうかの微妙な嫌がらせを受けて対応に困るケースもあるでしょう。
しかし、言葉や文章で直接脅迫するものではなくとも、その内容によっては脅迫罪に該当する場合があります。そのような場合ですと証拠さえ押さえれば、すぐに警察を動かすことが可能です。今回はある事件を参考にこういった脅迫行為への対策について解説します。
※こちらの記事は実際の事例に基づいて構成しておりますが、プライバシー保護・個人情報保護のため脚色を加えております。
ある町でマンションに住む40歳の男性が脅迫の疑いで逮捕されました。容疑の内容は同じマンションに住む22歳女性の部屋の郵便受けに包丁を投函し、危害を加える気勢を示して脅迫したというものでした。
郵便受けに包丁があることに気づいた女性が警察に通報、その後犯人が逮捕されたとの事なので防犯カメラに犯行の様子が記録されていた。もしくは、指紋などから特定されたのでしょう。
犯人は取り調べに対し「包丁を入れたことは間違いない」と容疑を認め、動機については「部屋の音に耐えることができず、嫌がらせして静かにしてもらおうとした」と話していたとのことで、いわゆる騒音トラブルが原因のようでした。
この事件のポイントは、「郵便受けに包丁を投函する」という行為が「脅迫」とみなされた点です。被害者は犯人から直接包丁を突きつけられたわけでもなければ、「殺すぞ」と言われたわけでもありません。しかし、通報を受け事情を聴いた警察は「脅迫」だと判断したのです。
これは「本人もしくは親族の生命、身体、自由、名誉または財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫すること」が脅迫罪の成立要件であり、いわゆる「害悪の告知」とよばれる行為を対象者に対して行っていたからです。
この「害悪の告知」は、対象者を怖がらせたかどうかという点が重要であって、その手段は言葉や文章でなくとも構いません。例えばカッターナイフの刃を封筒に入れて送りつけるような行為も立派な「害悪の告知」となるのです。
今回の事件の「郵便受けに包丁を投函する」という行為も、「危害を加えるぞ」という意思表示としては十分ですから、男性に対して脅迫罪が適用されたのでしょう。加害者と被害者の間で以前からトラブルがあったのであれば尚更です。
最近のマンションでは多くの場合防犯カメラが設置されていますから、トラブルや嫌がらせの様子はしっかりと記録されるでしょう。今回の事件は、加害者と被害者が同じマンションの住人で、犯行場所がマンションの中だった事もあり比較的早く犯人が逮捕されました。
しかし家が一戸建ての場合や犯人が外部の人間である場合にはスムーズに解決できるとは限りません。「不審物が投函された、郵便物を盗まれた、でも犯人がわからない」というケースはよくあるのです。
このような場合は防犯カメラを設置する事だけでなく、必要に応じて探偵が行ういやがらせ調査を利用する事もおすすめです。何もせずに放置していると嫌がらせがエスカレートする事もありますので、探偵の調査で証拠を集めて警察を動かし事件の早期解決を目指しましょう。
自宅に刃物や不審物が届けば誰でも恐怖を感じるはずです。本当に危害を加える気があるのかどうかを問わず、安全な生活を脅かされ不安を抱えた以上は立派な脅迫・嫌がらせとして対応しなければなりません。まずは警察への相談や防犯カメラの設置・確認はもちろんですが、証拠がなければ犯人が誰なのかを知り、早期解決を目指すためにも探偵にも相談する事をオススメします。解決の為ご協力させていただきますので、お悩みの際はシークレットジャパン兵庫神戸本部の無料相談を気軽にお問い合わせください。
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