近年では盗聴器の大きさや形、機能など実に色々な種類のものが増えています。
そして残念なことに一般家庭や会社など様々な場所に仕掛けられ、ストーカーや情報漏洩、プライバシーの侵害などの問題を引き起こしています。
今回は、そんな中からある社員の盗聴を疑って会議室内をチェックしたところ、実際に盗聴器が発見された事例についてお話したいと思います。
※こちらの記事は実際の事例に基づいて構成しておりますが、プライバシー保護・個人情報保護のため脚色を加えております。
今回の依頼者Tさんはある会社で役員を務めているのですが、その会社には「事情通」として知られる社員Aがいるそうです。なんでも、Aは社内の重要な情報になぜか詳しく、会社内の人間関係や社員の異動・評価、会議での失言、果ては会社の今後の方針まで把握している事があるのだそうです。そのため、「何か気になる事がある時はAさんに聞け」というのが、社内では一種のお決まりのようになっていたのです。
しかしTさんたち上層部としては感心出来ない事態です。なぜ、一社員であるAがそんな事まで知っているのかといった事にも疑問がありますし、尾ひれがついた情報が広まる事も会社にとってあまりいい事ではありません。
しかし、どこの会社にもAのような「事情通」はいるもの。まだ許容出来なくはない範囲だとIさんたちも捉えていました。
ところが、最近になって上層部のAに対する目が厳しくなったのです。なぜなら、会議で話し合われた社長や役員を含む数名しか知らないはずの情報をなぜかAが把握していたからです。
漏れた内容についてはマイナスな情報ではなかったので大騒ぎになるような事はありませんでしたが、噂はすぐに社内に広がってしまいました。
こうなってくるとTさんたちもAを無視出来なくなり、一体Aがどのようにして情報を得ているのかをはっきりさせないといけなくなりました。
当然、上層部の誰かが情報を漏らしているのではないかという疑惑も浮上しTさんも嫌疑がかけられたそうです。とはいえ、状況からいって最も疑うべきなのはAによる盗聴だと考えたTさんは盗聴器発見調査を提案、上層部の同意もあり調査が行われることになったのです。
さて、会議の内容をAが把握していたという事は会議室が盗聴されている可能性が高いという事です。そこで、従業員には知られないよう盗聴器の発見調査を行ったところ、予想通り盗聴器が見つかりました。ただ、不幸中の幸いだったのは他の場所からは盗聴器は発見されませんでした。
状況的にはAが最も疑わしいですが、より確実な証拠を押さえておきたい。
そこでTさんは一計を案じました。盗聴器をそのままにした上で会議室に隠しカメラを設置したのです。さらに、「会社が盗聴器発見調査を行うらしい」という情報を社内に流しました。すると休日に会社を訪れたAが会議室に侵入し、盗聴器を回収する様子がはっきりとカメラに収められたのです。これでAが犯人である事はほぼ確定となりました。
その後、外部への情報漏洩の観点から、念のためAの素行調査も行いましたが他社の人間と接触して情報を流しているような様子は特に見られませんでした。とはいえ、会議室を盗聴するだけでも重大な問題です。Aは皆に頼られ羨望の眼差しを向けられる事で承認欲求を満たしたかったのでしょうか?
ただ、理由がなんにせよ就業規則に違反しているのは間違いないそうなので、「事情通」ぶっていた盗聴犯のAには今後厳しい処分が下されるそうです。
企業にとって内部情報はとても重要なものであり、漏洩は絶対に防がなければならないトラブルです。外部への漏洩は言うまでもありませんが、一部の人だけが知るべき情報が社内全体に広まってしまう事態も当然避けなければなりません。 もしそのようなトラブルが発生した場合は盗聴を疑って探偵などプロフェッショナルに調査を依頼する事をオススメします。社内調査に関してお困りの事がありましたらシークレットジャパン兵庫神戸本部にぜひご相談下さい。
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