会社を運営するにあたって、重要なポストに能力のある人物を据えれば様々な面での利益を獲得できるでしょう。しかし、あなたが選ぼうとしている人物は本当に適任なのでしょうか?
今回はある経営者が昇進予定の社員の素行に不安を覚え素行調査を行った事例についてご紹介したいと思います。
※こちらは実際の事例に基づいて構成しておりますが、プライバシー保護・個人情報保護のため脚色を加えております。
とある中小企業を経営しているAさんには悩みがありました。その悩みとは現在の営業部の部長が一身上の都合で退職する事になったため、後任を決めなければならない事です。Aさんは「順当に課長の昇格でいいだろう」という意向を伝えて仔細は営業部と人事部に任せていたそうなのですが、どうも歓迎されていないようなのです。
問題の営業課長は同期の中でも優秀な方で業績もあげています。そして査定の面も問題なかったためAさんもこの人事は妥当なものなのではと考えていました。しかし、実際には社員の間で意見が割れていてAさんは困惑していたのです。
では何が問題となっているのか?
Aさんが情報収集した所、多くの社員が問題視している点は営業課長の性格や素行だと判明したのです。「チャラい」「既婚者なのに女遊びをしている」「酒癖が悪い」「口が軽い」等々の様々な意見がありました。ただ、どれも致命的な問題とまではいえるものではなく、個人の好き嫌いに過ぎないものも多いようでしたのでAさんとしては業績を上げてくれるのならプライベートの素行はそこまで気にしないという考えでした。しかし、好き嫌いの部分とはいえ社員たちの気持ちも理解出来ますし、任せていた人事部長までも内心ではこの昇進を反対していると知り、だんだん不安な気持ちが大きくなっていったのです。昇進すれば伴う責任も増え、万が一何かあればダメージはより大きいものとなります。
ならばここは慎重になり、可能な限り不安は払拭すべきだと考えAさんは営業課長への素行調査を決意されたのです。そうして打ち合わせの結果、退勤後の尾行調査をまずは行う事となりました。
対象者である営業課長は確かに年齢の割には少し軽い遊び人風な様子ではありましたが、調査5日目までは一度同僚と居酒屋で軽く飲む事はありましたが、ほとんど寄り道などもせず、ほぼ毎日まっすぐに帰宅してしました。
しかし調査を開始してから6日目の夜に変化があったのです。定時で上がった対象者は取引先の社員と飲みに行ったのですが、この席では世間話やお互いの家庭の話で盛り上がっており取引先との円滑なコミュニケーションをとるような他愛のないものでした。
そして別れた後は1人で近くのスナックに入ったのですがここでの言動が問題だったのです。お店の女性を相手に取引先の文句を次々と話していて、その中には機密情報なのではないかと思われる内容も含まれていたのです。その後もお酒が増えてきて気分が上がってきたのかお店の女性に絡みだし、さらなる機密漏洩もしていったのです。
対象者は社員たちの話にあった通りかそれ以上に口が軽い人物だったようでした。
悪い酔い方をする事はともかく、会社の情報を漏らすような事は見過ごせない問題です。録音した内容を聞いたAさんですがこれはダメだと憤慨されていました。調査内容を元に営業課長への対応について話し合うそうですが、おそらく部長への昇進がなくなる所か、何らかの処分が下る事となるでしょう。
仕事の面では優れている人物でも、実は素行に問題があるというケースは少なくありません。会社に損害をもたらす可能性があるのかどうか、しっかりと実態を把握し精査する事が重要です。管理職など責任ある立場であれば特に慎重になるべきです。
社員の素行について不安がある時はシークレットジャパン兵庫神戸本部にご相談下さい。 あなたの会社にとって薬となるのか毒となるのかしっかりと見極める事が大切なのですから。
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